素材に正直な料理を。―なごみ処 穂(みのり)

地場野菜と北陸の魚介を中心とした料理で、
地元の人の舌と目を楽しませる小料理屋、なごみ処 みのり

この店の店主 菅本さんに、食へのこだわりと料理作りの思いの原点について
伺いました。

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大島絵本館のむかいにある、板張りの小さな建物。
隠れ家のような佇まいのお店の暖簾の先には、
落ち着いた雰囲気の店内が広がります。

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店内

お店のところどころに遊び心があり、
本物の魚で作られた吊るし飾りが、お出迎えしてくれます。

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トラ河豚の河豚ちょうちん

ここ、なごみ処 みのり の店主、菅本学さんは、
射水市鳥取で生まれ育った、生粋の富山人

自身のふるさとをお店の場所に選び、お店を構えて今年で約10年
こだわりの料理で、富山に住む多くの人を楽しませています。

“おばあちゃんのご飯がおいしすぎて” 地元にお店を構えるまで

菅本さんのご実家は、たくさんの種類の野菜を栽培する農家さん。
毎晩の食卓には、家の畑で栽培した野菜を使ったおばあちゃんの料理が並んでいました。

おばあちゃんの作る料理は、本当においしく、
小学校から帰ると、晩ご飯をたくさん食べていたと言います。
おばあちゃんのおいしすぎるご飯の影響で、自然と料理人を志しました。

調理学校を卒業後に修行したお店は、
お寿司屋さん、和食屋さん、創作料理屋さん、フレンチ…と、ジャンルが多岐に渡ります。


—どうしてフレンチを?

「洋食は足し算だけど、和食は引き算。
仕込みのやり方を学ぶには、フレンチは最適なんですよ。」

店主から出る言葉の節々から、幅広い料理の知識が伺えますね。

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 北陸産の食材を堪能できるお店

みのりが提供する食材は、8割が富山県産のものです。

野菜は、お店の近くにあるご実家で生産したものがほとんどで、
魚介類は、お店から車で20分程の地方卸売り市場まで、
直接買い付けに行っています。

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お店の近くにある、畑のようす

野菜も魚介も、畑や魚場からの距離が近いので、新鮮な食材が手に入ります。
だからこそ、旬を感じるメニューを味わうことができるんですね。

「食材の全国的な旬よりも、この土地の本当の旬を尊重しています。
だから、世間的な旬とずれて、提供することも多いですよ。」

***

“食材の旬をしっかり把握し、それに合った料理方法で提供すること。”

それは、みのりの料理の一番の特徴であり、
菅本さん自身が1番こだわるところ。

幼い頃から、新鮮な食材が身近だった菅本さんにとっては
当たり前のように、食材に向き合い、
食材が一番活きる、正直な方法で料理をしています。

 お腹も心も満たしてくれる、みのりの食の作品たち

みのりで提供される料理は、
菅本さんのおばあちゃんの味付けが基本になっています。
どの料理も季節を感じるメニューで、いつ来店しても楽しませてくれます。

中でも店主オススメのメニューを3つご紹介します。

みのり名物 たまご焼き
店主の手でじっくり作られたふわふわのたまご焼き。
厚みがあり食べ応えのある一品です。
初めて来店した際に「まずは食べてみてほしい」と店主が願う、
みのり唯一の定番メニュー。

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たまご焼き 600円

おまかせ八寸盛り
豊富なメニューに迷ったら、色んな種類の旬のものを
少しずつ食べられるこのメニューをぜひ。

取材をした春の日は、(左から時計周り)
たけのこのそうめん、鯛のたまご煮と春菊の一品、
ホタルイカの甘酢漬け、たけのこと小松菜
車海老ときぬさや、長芋のしょうゆ漬けの5品。

ここに使われる野菜は、全て実家の畑で作ったものなのだそう。
地のものをたっぷり味わえるメニューです。

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おまかせ八寸盛り ¥1,000

店主一番のオススメ お寿司
全てのメニューの中で、店主一番のオススメ。
前菜や他のメニューを楽しんだ後に食べてもらいたいから、
ネタは少し小ぶりで、口の中で後味が残らないよう工夫されています。

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お寿司 2,000円

この日のネタは、
南まぐろの赤身、赤鯛、アオリイカの親イカ、甘海老、
うに、かます、煮穴子、ニラ。
それぞれ手作り塩や煮キリで味付けされています。

店主がその場で握るお寿司も、もちろんおばあちゃんの味。
シャリに梅酢が入った田舎寿司で、細かくたたいたが少しだけ混ぜてあり、
砂糖の入らない江戸前寿司と違い、シャリが少し甘めです。

取材に伺ったこの日は、1日に4〜5ハイしか採れないという
貴重なアオリイカの親イカのネタがありました。
その日の仕入れによって、貴重なネタにありつけるかもしれないお寿司は、
店主の解説付きで、よりいっそう楽しくおいしく頂けます。

 聞いてみることで、より食を楽しく

メニューには、難しい漢字で書かれたものや
一見どんな料理かわからないものもあります。
でも「気軽に聞いてください。」と、菅本さんはおっしゃいます。

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メニュー表

「知らないまま食べてもらうのも嫌ですし、
聞いてもらえたほうが、また次も楽しめると思うので。」

一度話すとおいしい食べ方、旬の食材のこと、魚の豆知識など
食に関する様々なことを教えてくれます。

疑問に思ったことを聞いてみると、
お腹だけじゃなく好奇心も一緒に満たしてくれる、とても楽しいお店です。

「でも、話したいと思っていそうな人としか、話しませんよ。」と、

もちろん一人でじっくり味わいたいという方にも
配慮のあるお店ですので、ご安心を。

 富山県第1号!食育に取り組む食育推進員

「食育が、教育の原点。」

なごみ処 みのりが考える食のあり方であり、
富山県第1号の専門調理食育推進員の認定をもらった菅本さんが、
日々、食作りに取り組む思いです。

専門食育推進員とは・・・
調理師免許に加えて、食育推進活動を実践可能な知識があり、認定を受けた者だけが持てる資格のこと。
食育推進活動について詳しくはこちら
 

2012年には、食育推進活動に関する知識を活かして、
地元企業2社と連携し、大豆の栽培から始める味噌作りの
課外授業を地元小学校で実施。
それぞれの会社が専門分野を担当、先生となり、授業に取り組みました。

土作りを行なう北陸ポートサービスの協力で、大豆の栽培体験授業を行い、
大豆が成長、収穫をしたら、菅本さんが調理実習を担当します。
その後、大正時代から続く老舗の醤油屋 中六醸造元の協力のもと味噌を作ります。
完成したものは、子どもたちがそれぞれ家に持ち帰り
自分たちが作った味噌を家で食します。

2年間に及ぶオリジナルの課外授業は、
食の成り立ちがわかる素晴らしい授業です。

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授業の様子。左が店主 菅本さん。

今後も「食の大切さを伝えていきたい」と菅本さんは語ります。
食に関する授業や食育に関する講演なども、積極的に行なっていきたいと考えているそう。

食への愛情や敬意がたくさん詰まった料理人の腕で、ていねいに作られる正直な料理。

大切な人をお誘いして、しっとりと飲みに来たくなるようなお店で
富山の旬な料理を楽しんでみませんか?

なごみ処 穂
Facebook : https://www.facebook.com/NagomidokoroMinori
instagram:@29daimeminori
TEL:0766-53-7653 (ご来店前のご予約がオススメです)
ADRESS:〒939-0283
富山県射水市鳥取49

 
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